過去に無い程の盛り上がりを見せたシンガポールの総選挙。
結果は与党PAPが87席中81席と言う、一見圧勝をもって終了。
これはGRC制度に助けられたと言っても過言ではないが如く、得票率が建国以来最低の60.1%に。
野党6議席はすべてWorker' Party
SMCはHougangを死守(1名)
GRCはAljuninedを奪取(5名)
・目立った選挙区は以下
もちろんの事、Aljunined。
現職の主要閣僚外務大臣のジョージ・ヨー率いる5名が落選(45.3%)。
フェースブックの写真がお茶目すぎる外務大臣だった・・・・・・。
・Hougang(SMC)はWPのローの後を継いだヤオが見事に64.8%で地盤のここで議席を死守。
日曜日に車のミラーをぶつけたのは前日に運を使いすぎたためか?
・PotongPasir(SMC)は3度目の正直でPAPのシトー(駅に立つも誰も握手をしてくれなかったという噂の彼がポトンパシでの住民とうまくやれるかどうか?ユーチューブで「ポトンパシ!」「チャムシートン!」とのサポーターのシュプレヒコールが見られる)がわずか114票差でチャム・シートンの奥様のリナ・チャムを破った。TVでも最後まで結果が出ずに、いちばん小さい選挙区なのに何をやっているのだろうかと思うほどだった。ポトンパシと言えばチャム・シートンととまで言われた地盤を崩す(後継者指名が遅すぎたとの説もあり)。
サレンダーしないと言う野党魂は月曜日の新聞にも。
・Bishan-ToaPatoh(GRC)へ転戦のチャム・シートン達5名は43.1%で与党PAPのオンカンセンDPMグループに敗れ去る。
・Marine Paradeでは、まさかのSMゴーチョクトン達5名が56.7%しか取れず、勝利を収めたものの・・・・・・。対抗候補のNSPのニコルの人気か?Cooling Off DayにFaceBookを更新したとのチンペイリンの不人気さか?ゴーチョクトンは得票率に不満げ。
チンペイリンはMPになった後も話題を提供してくれそうな・・・・・・。
・AngMoKio(GRC)のリー首相は得票率69.3%で勝利。
・MMリーは日曜日のバスの屋上に立ってのパレードに参加。
60.1%の低得票率をして、コメント述べるも、私は首相ではない。と言い切る。
これは選挙戦途中で、MMリーがPMリーからMMはMM、我々は我々のやり方でやると言われたことへの返答か、否か。
しかしながら、この選挙から何かが変わると思える事多くあり、シンガポールの新しい時代が始まるとの国民はある種の高揚感を持てたのではないか?
今回の選挙結果はPAPをより国民の方へ眼を向けさせる事になろう。
余談だが、今回の選挙は個々人賭けをしたシンガポール人が多数いる模様。ワールドカップ並みに盛り上がったと、選挙の楽しさを語るシンガポール人も・・・・・・。
新聞も賭けがしやすいようなシートを顔写真入りで作成。
ストレイトタイムズの日曜版(サンディ・タイムズ)は選挙結果を掲載する為に遅れて店頭にならんだのだが、51万部売れたそうだ。シンガポールに住む外国人を含めた人々の10人に1人が新聞を買った事になる。
2011年05月10日
2011年05月07日
2011 General Election シンガポールの2011年総選挙を前にして
5月7日(土曜日)に行われるシンガポールの総選挙、今回はリーシェンロン(LeeHsienLoong)首相になって2回目の国政選挙(シンガポールは日本の地方にあたるものが無い)General Election。
ちなみに、時差が1時間あるシンガポールは現在まだ5月6日。今日はCooling-off Dayと言われ、選挙運動はしてはならない日。
選挙前日に今回の選挙の見どころなどを振り返ってみたい。
今までの選挙と大きく異なるのは、野党の立候補がリークワンユー(LeeKuanYew)指導相を有するタンジョンパーガー(TanjongPagar)選挙区以外にすべて出そろった事。

2006年の選挙も手を挙げた写真
政党とマニフェストのタイトル(2006年時選挙の各政党について)
・PAP(People’s Action Party)87候補者
Securing Our Future Together
リーシェンロン(LeeHsienLoong)首相率いるシンガポール与党
・WP(Worker’s Party)23候補者
Towards A First World Pariament
マーシャル(DavidMarshall)、ジャヤラトナム(J.B.Jeyatetnam 実は数年前にはCityHallのMRT駅で本を売っていた 2008年9月30日死去)、そして今の代表はローティアキヤン(LowThiaKhiang)(アオガン・HaugangSMCのMP)。今回はアオガン(Haugang)からアルジュニン(Aljunied)GRCへ転戦。
・NSP(National Solidarity Party)24候補者
Your Voice,Your Choice
・SPP(Singapore’s People Party)7候補者
チャムシートン(ChiamSeeTong)が1984年から長年の地盤ポトンパシ(PotongPasir)を出て、GRCへ転戦(ビシャン・トアパヨBishan-ToaPayohGRC、迎え撃つ与党PAP側はオンカンセン(WongKanSeng)副首相・ンエンンヘン(NgEngHen)教育相の2人率いる5名の候補者)
・SDP(Singapore Democratic Party)11候補者
The SDP Solutions
代表のチーが選挙に出られず、今回の選挙を引っ張るのは元首相・現SMのゴーチョクトン(GohChokTong)の側近であったタンジューセイ(TanJeeSay)
・RP(Reform Party)11候補者
A Democratic Singapore For Singaporeans
反骨の政治家故ジャラトナム(J.B.Jeyatetnam)が設立の政党。政党設立し選挙に再度挑戦前に死去。遺志を継ぐ長男のケネス・ジャヤラトナムがウエストコーストGRCに立候補。
・SDA(Singapore Democratic Alliance)7候補者
A Heart For The People:Singaporeans First
・12のSMC(Single-Member Constituencies)
現在野党の国会議員は、SPP(Singapore’s People Party)のチャムシートン(ポトンパシ)、WP(Worker Party)のローティアキヤンLowThiaKhiang(アオガンHaugang)はこのカテゴリーに属する選挙区。


・GRC(Group Representation Constituencies)
4人区=2選挙区
5人区=11選挙区(タンジョンパーガーTanjongPagar選挙区を含む)
6人区=2選挙区



注目の選挙区と候補者は、
・アンモキオ(AngMoKio)選挙区(GRC)6人を率いるリーシェンロン首相。ボートキーでの選挙演説では4つの異例の謝罪を行う(・テロリストから逃げられた事・オーチャードの冠水・MRTの混雑・HDBフラット等の住宅の高騰)。

・現職の外務大臣ジョージヨー(GeorgeYeo与党PAP)に対し、WPの党首ローティアキヤン(LowThiaKhiang)MPが、腹心のシルビアリム(SylviaLim)、そして著名ロイヤー・チェンショーマオ(ChenShowMao)を加え挑むアルジュニン選挙区(GRC)。前回選挙(2006年)では、56.1%で何とかWPを退けたグループが無事勝てるかどうか?

・ハートアタックにより病身のチャムシートン(ChiamSeeTong)が1984年から長年の地盤ポトンパシ(PotongPasir)を奥さんに譲り、自らGRCへ転戦(ビシャン・トアパヨBishan-ToaPayohGRC、迎え撃つ与党PAP側はオンカンセン(WongKanSeng)副首相・ンエンンヘン(NgEngHen)教育相、率いる5名の候補者。テロリストの件、教育問題の件があるも・・・・・・)

・24歳の若き野党(NSP)候補者ニコルシャー(NicoleSeah)の人気がFBでリークワンユー(LeeKuanYew)MMを勝ると話題になったマリーンパレード(MarineParade)選挙区(GRC)。ゴーチョクトン(GohChokTong)SMがPAP側にいるものの、27歳のチンペイリン(TinPeiLing)とニコルとのどっちが可愛いかなどの政治と関係ないところでも盛り上がっている様子。ニコルの応援プラカードが「結婚して!」と書かれてあるのもM体質のシンガポール男子の特徴が見てとれると言う人も・・・・・・。



・ホーランド・ブキティマ(Holland-BukitTimah)選挙区では、PAPのスポーツ大臣ビビアンバラクリシュナン(VivianBalakrishnan)率いる4人に挑むのは、ゴーチョクトン(GohCokTong)SMの元側近だったタンジューセイ(TanJeeSay)率いる野党SDPの4人。ビンセント・ウジェイシグハ(VincentWijeysingha)はシンガポールでは法律違反のゲイに関する考え方と書けばいいのかどうか・・・・・・。
どうもゴーチョクトンSMの心情としては、NKF問題の夫人のスモールピーナッツ事件により、よりによってSDPへとの気持ちがある様に思える。
・故ジャヤラトナム(J.B.Jeyatetnam)の長男ケネス・ジャヤラトナム(KennethJeyaretnam)率いるRPの5人が挑むウエストコースト(WestCoast)選挙区(GRC)。父親と違い、ケネスは首相を批判し、クレームが来ると謝罪を入れるほどの柔軟派。2回破産させられ選挙に出られなかった父親の失敗を見てきた為か?

・与党PAPからは第4世代と言われる次の若い世代が今回立候補する事も注目される。
・前回選挙ではイギリスに帰国直前に空港で拘束され、CIDへ取り調べを受けた(無罪放免)ジェームス・ゴメス(JamesGomez)はWPを離れ、SDPでSembawang選挙区(GRC)から立候補。
野党候補者粒ぞろいの今回の選挙では目立たず、あれ?出ていたのという印象。
今回の大きな注目点は、野党がGRCを取れるかどうか。政府の政策に影響を与えるのは確か。ただし、今回の選挙戦を見るにあたって、オーチャードの冠水を日本人は津波でも黙々と頑張っているのに、シンガポール人は冠水で大騒ぎしすぎだと言っていたはずが、謝罪の1項目に入ったというのも、何かが変わりつつある事を感じる一例。
与党が完勝したとしても、選挙後の政策に何かしらの変更がみられるのではないかと予想。
=写真番外編= 与党PAPが豊富な資金力をバックに立て看板(野党では基本的にない)、ポスターなども大きく目立つ。

名前訂正

PAP候補よりもポスターが上に貼られている珍しいケース。
ただし、この候補の違うポスターは、投票にXを入れるところ、Vと記載があり・・・・・・無効票になるとシンガポール人の間でもお笑いに。

野党も垂れ幕を作っている珍しいケース。
2006年選挙時のポスターはこちら
人名の読み方が異なったり、事実誤認もあると思います。ご容赦のほど。
(参考:ストレイトタイムズなど)
ちなみに、時差が1時間あるシンガポールは現在まだ5月6日。今日はCooling-off Dayと言われ、選挙運動はしてはならない日。
選挙前日に今回の選挙の見どころなどを振り返ってみたい。
今までの選挙と大きく異なるのは、野党の立候補がリークワンユー(LeeKuanYew)指導相を有するタンジョンパーガー(TanjongPagar)選挙区以外にすべて出そろった事。
2006年の選挙も手を挙げた写真
政党とマニフェストのタイトル(2006年時選挙の各政党について)
・PAP(People’s Action Party)87候補者
Securing Our Future Together
リーシェンロン(LeeHsienLoong)首相率いるシンガポール与党
・WP(Worker’s Party)23候補者
Towards A First World Pariament
マーシャル(DavidMarshall)、ジャヤラトナム(J.B.Jeyatetnam 実は数年前にはCityHallのMRT駅で本を売っていた 2008年9月30日死去)、そして今の代表はローティアキヤン(LowThiaKhiang)(アオガン・HaugangSMCのMP)。今回はアオガン(Haugang)からアルジュニン(Aljunied)GRCへ転戦。
・NSP(National Solidarity Party)24候補者
Your Voice,Your Choice
・SPP(Singapore’s People Party)7候補者
チャムシートン(ChiamSeeTong)が1984年から長年の地盤ポトンパシ(PotongPasir)を出て、GRCへ転戦(ビシャン・トアパヨBishan-ToaPayohGRC、迎え撃つ与党PAP側はオンカンセン(WongKanSeng)副首相・ンエンンヘン(NgEngHen)教育相の2人率いる5名の候補者)
・SDP(Singapore Democratic Party)11候補者
The SDP Solutions
代表のチーが選挙に出られず、今回の選挙を引っ張るのは元首相・現SMのゴーチョクトン(GohChokTong)の側近であったタンジューセイ(TanJeeSay)
・RP(Reform Party)11候補者
A Democratic Singapore For Singaporeans
反骨の政治家故ジャラトナム(J.B.Jeyatetnam)が設立の政党。政党設立し選挙に再度挑戦前に死去。遺志を継ぐ長男のケネス・ジャヤラトナムがウエストコーストGRCに立候補。
・SDA(Singapore Democratic Alliance)7候補者
A Heart For The People:Singaporeans First
・12のSMC(Single-Member Constituencies)
現在野党の国会議員は、SPP(Singapore’s People Party)のチャムシートン(ポトンパシ)、WP(Worker Party)のローティアキヤンLowThiaKhiang(アオガンHaugang)はこのカテゴリーに属する選挙区。
・GRC(Group Representation Constituencies)
4人区=2選挙区
5人区=11選挙区(タンジョンパーガーTanjongPagar選挙区を含む)
6人区=2選挙区
注目の選挙区と候補者は、
・アンモキオ(AngMoKio)選挙区(GRC)6人を率いるリーシェンロン首相。ボートキーでの選挙演説では4つの異例の謝罪を行う(・テロリストから逃げられた事・オーチャードの冠水・MRTの混雑・HDBフラット等の住宅の高騰)。
・現職の外務大臣ジョージヨー(GeorgeYeo与党PAP)に対し、WPの党首ローティアキヤン(LowThiaKhiang)MPが、腹心のシルビアリム(SylviaLim)、そして著名ロイヤー・チェンショーマオ(ChenShowMao)を加え挑むアルジュニン選挙区(GRC)。前回選挙(2006年)では、56.1%で何とかWPを退けたグループが無事勝てるかどうか?
・ハートアタックにより病身のチャムシートン(ChiamSeeTong)が1984年から長年の地盤ポトンパシ(PotongPasir)を奥さんに譲り、自らGRCへ転戦(ビシャン・トアパヨBishan-ToaPayohGRC、迎え撃つ与党PAP側はオンカンセン(WongKanSeng)副首相・ンエンンヘン(NgEngHen)教育相、率いる5名の候補者。テロリストの件、教育問題の件があるも・・・・・・)
・24歳の若き野党(NSP)候補者ニコルシャー(NicoleSeah)の人気がFBでリークワンユー(LeeKuanYew)MMを勝ると話題になったマリーンパレード(MarineParade)選挙区(GRC)。ゴーチョクトン(GohChokTong)SMがPAP側にいるものの、27歳のチンペイリン(TinPeiLing)とニコルとのどっちが可愛いかなどの政治と関係ないところでも盛り上がっている様子。ニコルの応援プラカードが「結婚して!」と書かれてあるのもM体質のシンガポール男子の特徴が見てとれると言う人も・・・・・・。
・ホーランド・ブキティマ(Holland-BukitTimah)選挙区では、PAPのスポーツ大臣ビビアンバラクリシュナン(VivianBalakrishnan)率いる4人に挑むのは、ゴーチョクトン(GohCokTong)SMの元側近だったタンジューセイ(TanJeeSay)率いる野党SDPの4人。ビンセント・ウジェイシグハ(VincentWijeysingha)はシンガポールでは法律違反のゲイに関する考え方と書けばいいのかどうか・・・・・・。
どうもゴーチョクトンSMの心情としては、NKF問題の夫人のスモールピーナッツ事件により、よりによってSDPへとの気持ちがある様に思える。
・故ジャヤラトナム(J.B.Jeyatetnam)の長男ケネス・ジャヤラトナム(KennethJeyaretnam)率いるRPの5人が挑むウエストコースト(WestCoast)選挙区(GRC)。父親と違い、ケネスは首相を批判し、クレームが来ると謝罪を入れるほどの柔軟派。2回破産させられ選挙に出られなかった父親の失敗を見てきた為か?
・与党PAPからは第4世代と言われる次の若い世代が今回立候補する事も注目される。
・前回選挙ではイギリスに帰国直前に空港で拘束され、CIDへ取り調べを受けた(無罪放免)ジェームス・ゴメス(JamesGomez)はWPを離れ、SDPでSembawang選挙区(GRC)から立候補。
野党候補者粒ぞろいの今回の選挙では目立たず、あれ?出ていたのという印象。
今回の大きな注目点は、野党がGRCを取れるかどうか。政府の政策に影響を与えるのは確か。ただし、今回の選挙戦を見るにあたって、オーチャードの冠水を日本人は津波でも黙々と頑張っているのに、シンガポール人は冠水で大騒ぎしすぎだと言っていたはずが、謝罪の1項目に入ったというのも、何かが変わりつつある事を感じる一例。
与党が完勝したとしても、選挙後の政策に何かしらの変更がみられるのではないかと予想。
=写真番外編= 与党PAPが豊富な資金力をバックに立て看板(野党では基本的にない)、ポスターなども大きく目立つ。
名前訂正
PAP候補よりもポスターが上に貼られている珍しいケース。
ただし、この候補の違うポスターは、投票にXを入れるところ、Vと記載があり・・・・・・無効票になるとシンガポール人の間でもお笑いに。
野党も垂れ幕を作っている珍しいケース。
2006年選挙時のポスターはこちら
人名の読み方が異なったり、事実誤認もあると思います。ご容赦のほど。
(参考:ストレイトタイムズなど)